クラッチ&プーリーのアップグレード顛末記

シルバーピジョンC-90

2014年03月01日~17日


前回最終章と銘打ったにも関わらず、実際に試走してみるとCクリップが脱落して満足な結果が得られなかったので、追加対応を実施する事になりました。


Cクリップ脱落の原因

Cクリップ脱落の原因は、ブログにも書いた通り、新しいプーリーに付属していたCクリップを使わず、C-90オリジナルのものを使った事による強度不足です。

では、何故C-90オリジナルのクリップを使ったのかと言うと、新しいプーリーのCクリップ(写真右)はかなり厚みがあるしっかりした造りで、とても固くて私の力では到底嵌めることが出来なかったからです。

というのも、シルバーピジョンのプーリーは、

プーリー内側の軸に

プーリー外側を取り付け

プーリー外側にバネを設置し

そのバネにプーリーカバーを載せ

プーリーカバーでバネを押し込んで

<撮影のためバネは取り外しています>

最後にCクリップで止める仕組みになっています。

ところが、このバネの反発力がかなり大きく、カバーを押し込んで正規の位置に保持するためにはどうしても両手が必要になります。つまり、Cクリップを嵌めるための「手」が足りないのです。

ホームセンターでチンケな万力を調達して使ってみても、さほど役に立ちませんでしたので、今までは左手と右足で何とかプーリーカバーを保持しながら、右手でクリップを嵌めるというアクロバティックな技を駆使していました。

しかしながら、新しいプーリーのCクリップは片手では到底広げる事が出来ない厚みなので、使用は諦めてC-90オリジナルのクリップに逃げたのでした。


ロックリングプライヤー

今回の失敗から、強固な新しいプーリー用のCクリップを片手で嵌められる方法を色々調べてみた結果、ある工具にたどり着きました。それが今回導入したロックリングプライヤーです。

ごらんの様にCクリップを脱着するための専用工具です。

<写真はC-90のクリップで再現>

これを使用すると、今までの苦労が嘘の様に、いとも簡単にクリップを取り付ける事が出来ました。やはり持つべきものは工具ですね・・・。

 

・・・と、言うつもりでしたが、この工具を使ってもなかなか上手く嵌める事が出来ません。なんで・・・?(T_T)


まさかの違いが・・・

なかば途方に暮れて、プーリーが送られてきた時にチェックしておいたメモを見なおしていると、完組で送られてきたプーリーの組み合わせと、今回車体に取り付けた組み合わせが違うことに気づきました。

 

ひょっとしてクリップが嵌まる溝に違いでもあるのか・・・?

・・・と思ってプーリーの写真を見比べてみると、同じだと思っていたプーリー先端の切り欠き部分の溝の深さが全く違う事に気づきました。

<今回組み付けたプーリー内側:溝が浅い>

<もう一方のプーリー内側:溝が深い>

急いでガレージまで走り(作業は部屋で行っていたので)、溝が深い方のプーリーを持ち帰って組み付けてみると、Cクリップは溝に吸い込まれるかの様にいとも簡単に嵌まりました。

 

今までの苦労は何だったんだろう・・・(汗)

 

サイズや軸受けの形状が同じだったので、同一だと思っていた二組のプーリーですが、Cクリップの嵌め合いの部分の違いでタイプが分かれる様で、それに違う組み合わせのクリップを嵌めようとしていたために上手く行かなかったみたいです。


さらにもう一つの問題が・・・

紆余曲折の末、正しい組み合わせでプーリーを組み上げたので、これでもう完璧だろうと思って車体に装着してみると、あらたな問題が発生しました。

 

STEP3でクラッチハウジングの軸長の不足分を補うために5mm厚のシムリングを製作したにも関わらず、プーリー内のベアリング端の方が手前に来てしまい、カップリングナットを締めると干渉をおこし、クラッチが繋がったのと同様の状態になってしまうのです。

 

もう一方のプーリーでは完璧に機能していたのに、ひょっとしてまた何処かに違いがあるのか・・・?

 

そう思って本来これらのプーリーと組み合わせるはずのクラッチハウジングの軸長を測定し直してみましたが、どちらも34mmで違いはありません。サイズに違いがないという事は、何らかの理由でプーリー内のベアリング端の位置が変わっているとしか考えられません。そういえば、思い当たる節はあります。

 

今回使用した溝が深い方のプーリーのベアリングにはTHOMPSON TAW-243028という刻印が刻まれており、なぜかサークリップで補強が施してありました。もう一方のプーリーにはそれらは見らない事から、このプーリーは一度ベアリングを打ち替えているのではないかと思われます。

 

そのベアリングの打替えの際にベアリング端の位置が変わってしまったと考えれば、今回の現象も理解できますが、今となっては分かりません。


やっと完成!

対策としては、5mm厚のシムリングを延長するしかないのですが、すぐには対応がとれませんので、クラッチハウジングと5mm厚のシムリングの間に、輪っかにした針金を入れて嵩上げをしてみました。

 

すると、この貧乏臭い対応が見事にハマり、クラッチ&プーリーが正常な動作をする様になりました。試走をしてもクリップの外れ等の問題なく、ようやく完成の運びとなりました。

 

後日、今よりも1mm延長した6mm厚のシムリングを調達して、最終仕上げとしたいと思います。