豊郷小学校旧校舎群

2017年4月30日()

車両 BMW R1100RS 

走行離 163Km

カメラ Canon G7X


昨年末からガレージの中で眠り続けていたRSのエンジンに火を入れ、久しぶりにツーリングに出かけてきました。

当初の予定では、石榑トンネルを越えて滋賀県側へ抜け、鞍掛峠を越えて三重県へ帰ってくるという走りメインのツーリングだったのですが、途中で休憩に立ち寄ったコンビニが、ヴォーリズ建築で有名な豊郷小学校旧校舎群のすぐ近くだったので、少し足をのばして約1年3ヶ月ぶりにヴォーリズ建築探訪を楽しんで来ました。

白亜の教育殿堂

滋賀県を中心として、近畿一円に数多く残るヴォーリズ建築。その中でもひときわ有名なのが今回訪れた豊郷小学校旧校舎群です。なぜ有名なのかは後述するとして、まずは現地でもらったパンフレットをもとに、この豊郷小学校旧校舎群のなりたちについて説明したいと思います。

 

豊郷小学校は、当地出身の実業家、古川鉄治郎氏の「国運の進展は国民教育の振興にある」という崇高な考えのもと、同氏の莫大な寄付により建てられました。アメリカ人建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの設計による美しい校舎は、当時の人々に「白亜の教育殿堂」と賞され、またその堂々たる規模から「東洋一の小学校」とも呼ばれていたそうです。

ウサギとカメのシンボル

校舎内の階段の手すりには、ウサギとカメの装飾が施されていました。これはイソップ寓話のウサギとカメがモデルになっていて、古川鉄治郎氏が子どもの頃に恩師から「誰も見ていないところでも努力し、ゆっくりでもいいから前へ進んで行きなさい」と声をかけてもらった、という話を聞いたヴォーリズが豊郷小学校のシンボルとして形にしたのだそうです。

歩みが遅いながらも懸命に階段の手すりを登っていくカメ。

自信満々のウサギは余裕をかまして踊り場でお昼寝。

結局先ににゴールへたどり着いたのは、ウサギが寝ている間にも休むことなくコツコツと登り続けたカメでした。

「油断大敵」「努力に勝る天才なし」というイソップ寓話の教えの通りでした。

外の景色を悠々と眺めるカメさんが、なんとなく誇らしいですね。

講堂

豊郷小学校旧校舎群という名称からもわかるように、現存する旧校舎は一つだけではありません。正面玄関を中心にまるで翼の様に長く伸びた校舎の左端には講堂が配されていました。

整然と並べられた重厚な長椅子や演台、両側に設けられた高い窓など、厳かな雰囲気が漂う空間でした。

軽音楽部部室

旧校舎中央の3階には、唱歌室と会議室という2つの部屋がありましたが、この一角だけが他とはちがう雰囲気を漂わせていました。実は、これが豊郷小学校旧校舎群のもうひとつの顔であり、今でも多くの人が訪れる理由でもあるのです。

 

それは、私もつい最近まで知らなかった事なのですが、軽音楽部を舞台にした「けいおん」というアニメの中で、登場人物たちが通う女子校の校舎が、この豊郷小学校旧校舎群をモデルにして描かれているのです。そのため、ファンたちの間で聖地と呼ばれる様になり、巡礼に訪れる人たちが後を絶たないのだそうです。

 

作中の設定と同じなのかはわかりませんが、この2つの部屋が軽音楽部の部室という事になっていました。ファン視線でみるとかなり再現性が高いみたいなのですが、作品を見ていないので写しどころを間違えているかもしれません・・・^^;

酬徳記念館

校舎の右端には、かつての図書館だった酬徳記念館があり、観光案内所&みやげもの屋として活用されていました。

吹き抜けの中央フロアが良い雰囲気ですね。

先ほど紹介した「けいおん」のコーナーも設けてあり、グッズも多数展示してありました。

聖地巡礼に来た人たちのカードなのかな?

なぜか私も周りの人達にまじって、夢中で写真を撮ってましたよ・・・^^;

妙に気に入ったポスター。ひょっとして目覚めてしまったかも・・・

さらにこの酬徳記念館では、「けいおんカフェ」も営業していました。(あとで知ったけど日曜限定みたい)

せっかくの機会なので、私も「田井中家deハンバーグタイム」という名前がついたハンバーグ定食を注文してみました。

・・・で、運ばれてきたのがこちら。妙に素人っぽいハンバーグ定食でした・・・^^;

この量と質でこの価格とは、まさに観光地価格ならぬ聖地価格ですね・・・。

ただ、あとで気づいたのですが、ひょっとしたら作品のどこかで出てきた家庭料理を再現しているのかな?

であれば、素人っぽいのもちょっと納得かも・・・。

なんだかんだで、2時間あまりも滞在して豊郷小学校旧校舎群を充分堪能したので、最後にRSとのツーショットをおさめて現地をあとにしました。

鞍掛峠は通行止め

帰りは鞍掛峠を越えるつもりだったのですが、落石による通行止めのため峠越えは中止し、迂回路を探して広大な田園風景のなかをRSとともに縦横無尽に駆け抜け、再び石榑トンネルを抜けて三重県まで戻ってきました。

あとがき

以前から訪問したいと思いながらも、なかなかその機会を得られずにいた豊郷小学校旧校舎群でしたが、今回ようやく訪れる事ができました。先人が思いを込めた「白亜の教育殿堂」は実に美しく、過去に訪れた旧遷喬尋常小学校旧開智学校に勝るとも劣らぬ名建築でした。

 

2000年代初頭に解体か保存かで町を二分するほどの大騒動になり、テレビニュースでも度々とりあげられたため全国にその名を知られるところとなった豊郷小学校旧校舎群ですが、今はそんな騒動も遠い過去のものとなり、「けいおん」の聖地として脚光を浴びていました。どんなかたちであれ、この様な文化的価値の高い建築物が多くの人々に知られ、そして、訪れてもらう機会を得るのはとても素晴らしい事だと思います。

 

私も「けいおん」を勉強してから再び出直して来ようと思います・・・って、マジかよヽ(`Д´#)ノ 

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