ほぼ和歌山一周の旅(後編)

2009年03月29日(

車両:BMW R1100RS

走行距離:318Km(累計672km)

カメラ:Nikon D40X & CASIO W63CA


熊野那智大社まで

二日目の朝は、起きぬけに勝浦の湯を楽しみ、豪華な朝食を美味しくいただき、ホテルの近くで偶然見つけたレトロな郵便局を写真に納め、ヘリテージングな心を満たしてからツーリングをスタートさせました。

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本日最初の目的地は「熊野那智大社」なのですが、道順に少し不安がありましたので、久しぶりに「助手席ナビ」を活用する事にします。音声案内に導かれて那智勝浦の市街地をはなれ、国道42号線から県道43号線へ分岐して那智山を上ってゆきます。 

 

しばらく続く緩やかな坂道をRSとともに駆け上がってゆくと、右手に大門坂駐車場という大きくて綺麗な駐車場が見えてきましたので、そこにRSを停めて「熊野那智大社」へ参拝する事にしました。実はこのまま那智大社の参道前まで車やバイクで上ってゆく事も可能なのですが、せっかく得た「熊野もうで」の機会なので、大門坂と呼ばれる那智大社の参道前まで続く「熊野古道」を歩いて登ってみることにしました。

 

時刻はまだ8:30という事もあって、駐車場にはさほど車は停まっていませんでしたが、すでにボランティアらしき案内係の方がいらっしゃって、とても分かりやすい説明とともに「熊野那智大社」の周辺地図を手渡してくれました。


熊野古道を歩いてみる

地図によると、大門坂の長さは640mとほんのわずかな距離なので、気軽な気持ちで耐寒ジャケットを脱ぎ捨てて意気揚々と坂の入り口へと向かいました。

 

大門坂へはいり、俗界と霊界の境と言われる振ヶ瀬橋をとおり、樹齢800年と言われる夫婦杉の間を通り抜けて厳かな雰囲気漂う熊野古道に足を踏み入れると、杉木立に囲まれた石積みの長い階段が姿を表しました。これが大門坂です。序盤は軽快に階段を登っていたのですが、足場が安定しないうえに段差の間隔がとても長いため、参道前にたどり着いた時には結構体力を消耗して息が切れていました。

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熊野那智大社

大門跡のベンチで少しだけ休憩を取り、再び気合いを入れ直して表参道の467段もある長い階段を登り切り、ようやく「熊野那智大社」へ辿り着きました。

「熊野那智大社」は、「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」とともに「熊野三山」としてい広く知られており、「紀伊山地の霊場と参詣道」のひとつとして世界遺産にも登録されています。日本サッカーのシンボルマークに使われている八咫烏でも有名です。

さすがに和歌山県有数の観光名所だけあり、9:30という早い時刻にもかかわらず多くの参拝客が訪れていました。

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青岸渡寺

那智大社の本殿横を通り過ぎ、お隣の「青岸渡寺(せいがんとじ)」の境内へ移動します。

この「青岸渡寺」は西国三十三カ所霊場一番札所となっており、先ほどの「熊野那智大社」と同様に、「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。その中でもこの「青岸渡寺」の本堂の建立は最も古く、桃山時代に豊臣秀吉によって再建されたものなのだそうです。そう語りながらおばちゃんが必死に呼び込みをしていたのが少し笑えました。

また、この「青岸渡寺」には三重の塔があり、「那智の滝」を背景にしたその構図はとても有名です。定番のその姿を写真におさめたあと、滝道を下って「那智の滝」へ向かいました。

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那智の滝

「那智の滝」は、「飛瀧神社(ひろうじんじゃ)」のご神体として古くから人々の信仰を集めている聖地で、落差133mという日本一の高さを誇る名瀑です。華厳の滝・袋田の滝とともに「日本三名瀑」にも数えられています。もちろん、前途のとおり「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産にも登録されています。

鎌倉時代から残る石段をくだりって飛瀧神社のご神体である「那智の滝」に参拝したあと、しばらくのあいだ日本一の大滝の流れを堪能しました。

その後、みやげ物屋さんで嫁さんと娘のためにおみやげを調達し、再び大門坂をくだって駐車場まで戻りました。急峻な坂の上り下りを繰り返したためにかなり体力を消耗したので、大門坂駐車場の休憩所でゆっくりと休憩をとってからツーリングを再開しました。結構汗もかいたので、着込んでいた服を一枚減らし、革パンの下に履いてたパッチも脱いじゃいました(笑)

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国道168号線

大門坂駐車場をはなれ、国道42号線まで戻ってから新宮市方面へ進路を取ります。私とRSは薄日がさす空のもとで快適なシーサイドクルージングを楽しみ、新宮市の市街地に入ってから国道168号線へ分岐して次の目的地を目指しました。

国道168号線は、和歌山県新宮市を起点として紀伊半島の険しい山間部を縦断する道路で、本日のツーリングのメインルートとなっています。次の目的地の「熊野本宮大社」へ至るまでの区間は、エメラルドグリーンに輝く熊野川の流れや、色とりどりの樹木がおりなす渓谷など、美しい風景を楽しむ事が出来ました。

対向二車線に整備された道路はとても走りやすく、「熊野本宮大社」まで気持ち良い走りを堪能する事が出来ました。

 

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熊野本宮大社

「熊野本宮大社」は、古くから多くの信仰を集める熊野信仰の総本山であり、前途のとおり「熊野三山」のひとつとして世界遺産にも登録されている古式ゆかしき神社です。未知の地への道案内を務めると言われる八咫烏を使者とする熊野総本山のこの神社では、人生の道開きを祈念する場所として今も広く信仰を集めているそうです。

ここでも多くの参拝客が訪れていましたが、八咫烏が日本サッカーのシンボルマークに使われている事もあってか、特に若い参拝客の姿を良く見かけました。

(注)実は、神門内は写真撮影禁止でしたが、気づかずに沢山の写真を撮っちゃいました。熊野の神様ごめんなさい。

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十津川とともに

「熊野本宮大社」での参拝を終え、再び国道168号線の北上を開始します。しばらく走ると五条新宮道路と呼ばれる立派なバイパスが姿を現しました。そのバイパスを快走して県境を越え、私とRSは昨日から走り続けた和歌山県に別れを告げ、奈良県入りを果たしました。 奈良県に入った後の国道168号線は、立派にパイパスとして整備された区間もあれば、対向1.5車線ほどの道幅が狭い区間もあったりして、この状況は五条で国道24号線に合流するまで終始変わることはありませんでした。 さきほどまで美しい流れで目を楽しませてくれた熊野川は、奈良県に入り十津川とその名を変えてからもその美しさを変えることなく、つねに私とRSの傍らに寄り添うように流れ、まわりの風景とも相まって、ときおり息を呑むほどに美しい光景を演出し、国道168号線の走りをとても想い出深いものにしてくれました。
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谷瀬の吊り橋

約1時間にわたる十津川とのランデブーの後、私とRSは十津川きっての観光名所「谷瀬の吊り橋」に辿り着きました。この「谷瀬の吊り橋」は、高さ54m、長さ297mで、日本最長の吊り橋といわれています。この橋は、単なる観光名所というだけではなく、地元の人にとっては立派な生活道路なのだそうで、地元の人などは自転車や原付バイクですいすいこの橋の上を走っていくそうです。

高いところや絶叫マシンが大好きな好きな私は、歩く度に発生する橋の揺れや、足下に見える光景にスリルを覚えながら、約600mに及ぶ吊り橋の往復歩行をじっくりと楽しみました。

ちなにみ、この吊り橋は同時に20人以上の歩行が禁じられているらしく、橋の両端には警備員が配置されていて橋の監視をしていました。橋の通行は無料で、バイクの駐車場も無料だったのが嬉しいですね。

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道の駅:吉野路大塔

今回のツーリングで予定していた見所は全て回りましたので、家路につくために南阪奈道路を目指して国道168号線の北上をつづけます。時刻も15:00近くになり、かなり寒さを感じる様になったので、朝一に脱ぎ捨ててトップケースにしまい込んでいた服とパッチを着用するために、「道の駅:吉野路大塔」に立ち寄りました。

ちょうどお腹も空いていたので、併設されているレストランでカツカレーを注文し、ツーリングマップルで帰りのルートを確認しながら少し遅めの昼食をとりました。

 

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無事帰宅

カツカレーで腹を満たし、服とパッチを追加して暖かさを取り戻したあとは、国道168号線を葛城まで駆け抜け、南阪奈道路にあがって阪和道・堺泉北道路を経由して湾岸線に合流し、三宮から神戸線に乗り継いで第二神明道路乗り入れたあと、明石サービスエリアで少し長めの休憩と給油を済ませ、加古川バイス→高砂バイパス→姫路バイパスと一気に駆け抜けて、自宅まで帰ってきました。

最後は少し強行軍でしたが、何とか予定通り日が暮れる前に自宅に帰ってくる事が出来ました。


あとがき

今回は、季節外れの連休を利用して、かねてから訪れてみたいと思っていた「潮岬」と「熊野」に足を踏み入れる事ができました。3月下旬のツーリングという事もあり、二日間を通じて寒さとの戦いとなりましたが、和歌山県沿岸部の観光名所や本州最南端の「潮岬」、そして古式ゆかしき日本の聖地「熊野」を訪れる事が出来て大変満足度の高いツーリングとなりました。

当初は、「熊野那智大社」「熊野速玉大社」「熊野本宮大社」を全て周り、「熊野三山ツーリング」というタイトルでツーレポを書ければ良いと思っていたのですが、時間の都合で「熊野速玉大社」は省略したため、タイトルを「ほぼ和歌山一周の旅」としました。

「熊野三山」を制覇する事は出来ませんでしたが、帰宅したのが日没直前だった事を考えると、正しい判断であったと思います。ここ数年、泊まりでのツーリングは立ちゴケフレーム折れとトラブルが続いていたので、今回のツーリングがトラブルなく終えられた事に感謝したいと思います。これも、財布にしのばせておいた後厄のお守りのお陰かな・・・(笑)