たっぷり福井&ちょっぴり岐阜な旅(前編)

2008年05月01日(木)

車両 :BMW R1100RS

走行距離:367Km

カメラ:Nikon D40X


今年のゴールデンウィークは職場の工場の非稼働日が少なく、休日出勤の予定を考慮すると泊まりでのツーリングは困難と思って半ば諦めていたのですが、ゴールデンウィークまで残り一週間を切った頃になり、ふと、「一泊程度ならば可能かもし・・・?」と思い立ち、急遽ツーリングプランを作成しました。


以前から訪れてみたいと思っていた「永平寺」と「東尋坊」を中心に走行ルートを組み立て、それにあわせて芦原温泉に宿も手配し、荷物の準備・燃料の補給も終え、厄除け(本厄)のお守りを財布に入れて、準備万端で当日の朝を迎えました。やはり泊まりツーリングとなると気合いの入り方が違います。


早朝の高速道路を快走する

当日の朝は荷物の最終確認のために午前4:00に起床し、嫁さんが準備してくれた卵サンドとコーヒーを食してから午前5:00ちょうどにツーリングをスタートさせました。

ロングツーリングに出かけるという高揚感に心躍らせながら、私のツーリングの玄関口ともいえる姫路バイパスから播但連絡道経由で中国自動車道へ向かいます。さすがにこれだけ早い時間帯だと播但連絡道を走る車は皆無で、前後に一台の車を見る事もなく、終始単走状態で中国自動車道との合流地点である福崎JCTまで走りきりました。

中国自動車道へ合流したあとも流れは快適で、朝靄に包まれる町並みを眺めながら快走を続けます。さらに、吉川JCTから舞鶴若狭自動車道へ合流したあとも快適な状況に変化はなく、自己主張しないボクサーエンジンの滑らかなフィーリングを楽しみながら、最初の休憩地点である舞鶴PAまで優雅な高速走行を楽しみました。 5月と言えどもさすがにこの時間帯の高速走行は少し肌寒く、手洗いの温水がとてもありがたく感じられる程でしたので、ベンチに座ってゆっくりと休憩をとり、ウグイスの声に耳を傾けながらホット珈琲で体を温めなおしました。

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海岸線を通り三方五湖まで

舞鶴PAを離れて最初のトンネルを抜けると、いよいよ福井県です。そしてさらにRSを走らせると目の前に美しい海が現れました。そう、これが今日一日私とRSの旅の友をしてくれる福井の海です。 私とRSは終点の小浜西ICで高速を下り、国道27号線を使って小浜市内に入り、さらに国道162号線に分岐して海岸線を巡るかたちで最初の目的地である「三方五湖」を目指しました。

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この海岸線のルートは、道幅の狭い区間や工事中の場所も多く、序盤は結構な難所でしたが、後半は道路も綺麗に整備されていて、比較的気持ち良く走る事が出来ました。

そして、「三方五湖」への案内看板通りに県道216号線へ分岐し、「三方五湖」を構成する湖のひとつである「三方湖」沿いにRSを走らせ、「レインボーライン」の入り口に到着しました。

「レインボーライン」とは、「三方五湖」を一望できる「梅上岳」へ上るための有料道路(700円)で、眼下に広がる美しい風景を眺めながら走る事ができるワインディングロードです。

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程よい速度でコーナーリングを楽しんでいると、RSの前を野生の猿が横切って行くという微笑ましいハプニングもあったりして、終始この「レインボーライン」を満喫しながら山上の駐車場まで駆け抜けました。

 


三方五湖

山上の駐車場からでもそこそこ眺めは楽しめるのですが、「三方五湖」と「日本海」を一望するには、有料(500円)のリフトかケーブルカーを使って山頂公園へ上らなければなりません。うーん、福井県って商売上手だなぁ・・・(笑)


私が到着した時はまだ午前9:00前で、リフトは始業時点検中だったので、ケーブルカーに乗って山頂公園へ上がりました。


山頂公園からは、そのうたい文句どおり、「三方五湖」を構成する五つの湖である「三方湖(みかたこ)」「水月湖(すいげつこ)」「菅湖(すがこ)」「久々子湖(くぐしこ)」「日向湖(ひるがこ)」が一望でき、反対側には雄大な日本海を見渡すことができました。

残念ながら青空には恵まれず少し霞がかっていたため、青い空と湖の色の調和を楽しむまでには至りませんでしたが、それでも美しい風景を充分堪能することができました。

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また、山頂公園には、この福井県出身の歌手「五木ひろし」にちなんだ「五木の園」というモニュメントや、恋人達が永遠の愛を誓って鍵を掛ける「誓いの鍵」というロマンチックなスペースなどがありました。

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気比の松原

「三方五湖」の風景も充分楽しんだので、「レインボーライン」を敦賀方面へ向かって駆け下り、国道27号線を使って次の目的地の「気比の松原」を目指します。丹後街道と呼ばれるのどかな国道は、敦賀市内に近づくにつれ立派なバイパスへと姿を変え、私とRSを苦もなく「気比の松原」まで導いてくれました。

「気比の松原」は、「三保の松原(静岡県)」「虹の松原(佐賀県)」と並ぶ「日本三大松原」の1つで、「日本の白砂青松100選」にも選ばれている程規模の大きな松原です。今でも約17,000本の松が群生しているそうで、白砂と松の織りなす海岸線の風景がとても印象的でした。

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大トラブル発生

「気比の松原」の見物を終えたのは午前11:00で、ここまでの旅は予定通り順調ですが、ただ一点だけ気になる事があります。それは、大きめの段差を乗り越えた時に、足下から今まで聞いたことの無い様な異音が発生するという事です。


初めのうちは、マンホールや橋の継ぎ目部分を乗り越えた時の振動音だろうと思っていたのですが、そのうちマンホールの有無に関係なく異音が発生する事に気づきました。どうやらこの異音はRSから生じている様です。

「梅上岳」の山上駐車場で車体を確認した時は何も発見されなかったので、ひょっとしたらセンタースタンドがばたついているのかも?程度に考えていたのですが、敦賀に向かう途中で異音が発生する頻度が多くなってきたので、「気比の松原」の駐車場で再度車体をじっくり確認したところ、リアタイヤのセンター部分に沢山の傷が発生している事に気づきました。その位置に接触しそうなものといえば、リアフェンダーの中央にあるナットぐらいしか見あたりません。と言うことは、異音の原因は、リアタイヤとフェンダー内のナット(ひょっとしたらフェンダーそのもの)の接触という事になります。

リアサスペンションの調整の問題かと思い、サスペンションの高さ・減衰力共に最も高くセットしてみましたが、状態は改善されませんでした。こうなれば、考えられる事はただ一つ、リアフェンダー周りに異常が発生しているとしか思えません・・・。ある予測を胸に抱きながらリアシートを外してみると、最悪の光景が目に飛び込んできました。なんと・・・

シートレールが左右ともポッキリと折れていました・・・。

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これで原因ははっきりしました。シートレールが左右共に折れてしまったため、リア周りを支える力が低下し、先端に設置しているトップケースの重みに耐えかね、段差を乗り越える度に大きく揺れてタイヤとリアフェンダーが接触していたのでした。

最悪の事態です・・・。このままではリアフェンダーとの接触によってタイヤが致命的な損傷を受けるか、かろうじてトップケースを支えているカウルやグラブバーがダメージをうけて事態がより一層深刻さを増すかのどちらかです。このまま旅を続けるには無理がありますが、かと言って今から帰宅するにしても、それだけの距離を車両が耐えうるのかどうかすら分かりません。万一、高速道路でトップケースが脱落などすれば、大事故に結びつく恐れさえあります。

色々と思案を巡らせたのちに思いついた答えは、トップケースを取り外して宅配便で自宅まで送り、リア周りの重量軽減をはかって旅を継続するというものです。

幸い、「気比の松原」を東に抜けた所に郵便局があったので、そこからトップケースを自宅まで発送し(送料1,200円)、残った荷物を何とかパッキングし、デジカメを入れたバッグは肩から襷がけにかけて走行するという、一昔前の貧乏学生のツーリングの様なスタイルで旅を継続する事にしました。

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この作戦は功を奏し、その後リアタイヤとフェンダーが接触する事はありませんでした。


しおかぜラインを快走する

致命的なトラブルを何とか克服した私とRSは、敦賀バイパスを経由して国道8号線に入り、越前海岸に向けて北上を開始しました。この辺りは交通量も多く、さほど快適といえる走行状態ではなかったので、途中で国道8号線を外れ、当初予定にはなかった「越前・河野しおかぜライン」という海岸線の有料道路(620円)を使ってみました。

この選択は大正解で、ほとんど車が走っていない海岸線の道路を、気持ち良く快走する事ができました。青空であれば、もっと気持ち良い走りが堪能できた事でしょう。

それにしても、「レインボーライン」といい「越前・河野しおかぜライン」といい、このツーリングで福井県道路公社に大いに協力させていただきました。

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梅浦恵比須にて厄除けをば・・・

「越前・河野しおかぜライン」が接続する先は国道305号線で、すでに越前海岸に至っています。越前海岸を左手に見ながら私とRSは北上を続け、趣深い温泉街や、潮風漂う越前漁港を通過していきます。
 
途中でガソリンを補充しましたが、5月1日の暫定税率復活後にもかかわらず、ハイオクガソリンの価格はまだ値上げされていませんでした。ラッキー!
 
その後、梅浦という土地の「御恵比寿岩」を見物しているときに、岩の上に「梅浦恵比寿宮」という魔除けの祠を見つけたので、この先私とRSに襲いかかる魔の手を振り払ってもらえる様にお祈りしておきました。もちろん、お賽銭ははずんでおきました。

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越前岬

梅浦を過ぎると、その先は越前海岸から日本海に向けて「くの字」に突きだした越前岬です。ここでは、鳥の糞で崖の先端が白く染まった「鳥糞岩」や、越前岬の象徴とも言える天然のトンネル「呼鳥門」、さらに、義経が頼朝から追われて奥州へ落ち延びる際に、弁慶が着衣を洗濯したと言われる「弁慶の洗濯岩」などを見て回りました。

特に、「呼鳥門」は圧巻で、昔は本当にこの岩の下を道路が通っていたと言うから驚きです。是非その頃に走ってみたかったですね。

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東尋坊

今まで左手に海を眺めながら走り続けてきた国道305号線もいよいよ日本海に別れを告げ、大きな工場が建ち並ぶ工場団地を抜けていきます。そして、工場団地を抜けた先にある九頭竜川を渡り、県道7号線に分岐すると、その先には二時間ドラマでお馴染みの「東尋坊」が待っています。

案内されるままに土産物屋さんの駐車場にRSを停め、昔懐かしい雰囲気が漂う土産物屋が建ち並ぶ通りを抜けていくと、その先にはテレビでよく見る断崖絶壁が姿を現しました。

さすがに福井県有数の観光名所だけあって、沢山の観光客が訪れていました。

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時刻はまだ15:00前で、宿に向かうまでにはたっぷりと時間が残されています。なので、せっかくの機会なので遊覧船(1,200円)に乗って「東尋坊」を海から眺めてみる事にしました。

 
東尋坊中で最大の高さを誇る「大池」の中に船で入り込んだり、海側からしか見えない「ライオン岩」などを見物したりして、遊覧船ならではの「東尋坊」の楽しみ方を満喫しました。そうそう、この遊覧船のガイドで知ったのですが、「東尋坊」ってここの崖の上から
突き落とされた暴れん坊の僧兵の名前が由来だったんですね。

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ヘリテージングな散策を楽しむ

遊覧船で「東尋坊」を楽しんだあとは、バイクを停めた土産物屋さんで子供へのおみやげを調達し、「東尋坊」を後にしました。まだまだ時間はたっぷり余っていたので、本日の宿の芦原温泉に向かう前に、少しヘリテージングな散策を楽しむ事にしました。

まずは、「みくに龍翔館」です。五層八角形という奇妙な建物は、その昔オランダ人工師のエッセルと言う人が明治時代に設計した、 龍翔小学校を模して作られた建物だそうです。模した?・・・という事は、再建だったのですね。訪れた時は本物だと思ってました・・・(汗)館内は博物館になっているのですが、見学は遠慮しました。

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お次は、この地で明治時代に操業した森田銀行の本店社屋である「旧森田銀行」です。見事なタイル張りの建物は、大正9年建築の正真正銘の洋風建築です。嬉しい事に、内部も無料開放されていて、豪華な漆喰模様やケヤキ一枚岩のカウンターなど、当時の贅を尽くした豪華な意匠を見物する事ができました。

無料開放でありながらも、内部を案内してくれるガイドさんがいらっしゃるのが嬉しいですね。

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また、「旧森田銀行」のはす向かいには、何ともレトロな味わいを残す古物商のお店が建っていて、その二つの建物の調和がとても良い雰囲気を醸し出していました。

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芦原温泉にチェックイン

「旧森田銀行」の見物を終えた頃には、時刻は17:00になろうとしていました。そろそろ宿に入っても良い時間なので、芦原温泉へ移動し、本日のお宿である「芦原温泉 ゆ楽ホテル」へチェックインしました

食事なしの素泊まりプランで予約したのですが、6畳の部屋が二つもあり、ゆっくりと一人でくつろぐには充分なスペースでした。温泉に入っても私の他には誰もおらず、まったくの貸し切り状態で芦原の湯を楽しむことができました。とても良いかたちでツーリングの初日を終える事が出来ました。

 

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