最後の雄姿!餘部鉄橋を見に行く

2007年06月03日

車両:BMW R1100RS 

走行距離:313km

カメラ:Nikon D40X


5月下旬の新聞に「逆さ餘部鉄橋」の記事が載っていました。

毎年田植えの時期になると、水を張った田んぼが水鏡となり、逆さになった餘部鉄橋の姿が映し出されるのだそうです。この光景は苗が育つまでの半月限定で、しかも、今年の夏には餘部鉄橋がコンクリート製のものに掛け替えられるので、このトレッスル橋の姿での「逆さ餘部鉄橋」は今年で最後となるのだそうです。
思い起こせば、2005年のツーリング「温泉の湯惑」で、餘部鉄橋を見に行こうと思いながらも、城崎の湯に浸かってしまって餘部鉄橋までたどり着けなかった時から、ずっとこの橋の事が気に掛かっていましたので、この記事を目にしたのを機に、餘部鉄橋まで走ってみる事にしました。

あと、出来れば途中で温泉にも入りたいと思い、トップケースには「温泉セット」を忍ばせておく事にします。


RS新たなるステージへ

午前8時頃にはスタートしたいと思っていたのですが、朝起きるのが少し遅くなってしまったため、30分遅れでのスタートとなりました。餘部鉄橋を目指すには、播但連絡道を使って一気に和田山まで抜けてしまうのが手っ取り早いのですが、今回は「ある理由」のため高速道路を使わずに、国道29号線を使って北上するルートをとりました。

スピードメーターの距離計に注意を払いながら国道29号線を北上し、私とRSは静かに「ある理由」の「その時」がやってくるのを待ちます。そして、自宅を出発してから約40kmほど走ったところで、いよいよ「その時」を迎える事となりました。メーターの末尾の数字が7・・・8・・・9・・・0(ゼロ)!
メーターに並ぶ数字は、7を筆頭に0(ゼロ)が四つ・・・。
そう、私の相棒のRSが、めでたく走行距離7万kmを迎えたのでした〜。パチパチパチ!
「その時」とはRSが7万kmを迎える瞬間の事で、「ある理由」とはそれを写真に納めたいという事だったのです。RSが6万kmを迎えた時は高速道路上だったため、写真に撮れなかったという苦い思い出があったので、今回は高速道路の利用を避けたという次第です。

ちなみに、今回私とRSが走行距離7万kmを迎えたのは、山崎町内の混雑を迂回するために利用したのどかな県道の上でした。

 

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若杉峠

迂回路の県道から国道29号線へ戻り、宍粟市内を縦断しながら北上を続けます。波賀町のあたりでは、ソロ乗りのハーレーの後ろについて走るかたちになりましたが、このハーレーの排気音がうるさくてたまりません、なので、少し車間をあけて走っていたのですが、ワインディングロードに差し掛かると、あっと言う間にその距離は詰まってしまいました。このまま後ろをピッタリくっついて走るのもうるさいし、煽っている様に思われても困るので、失礼ながら一気に抜き去らしていただきました。

ハーレーを抜き去った勢いで、私とRSはそのままのペースを維持しつつ、次々と迫り来る高速コーナーを気持ちよく駆け抜けて行きます。前方を塞ぐ車もなく、道路はまさに貸し切り状態です。右手もついついアクセルを開け気味になってしまいます。スピードメーターに目をやると、三桁の速度域でコーナーを駆け抜けていました。「おっと、イカンイカン・・・。」ついつい調子づいていた様です。少し自重せねば・・・。

音水湖で景色を眺めながら一休みしようかと思いましたが、折しもカヌー大会が開催されており、休憩所は全て駐車場と化していましたので、休憩はあきらめて音水湖をそのまま素通りし、県道48号線へ分岐して若杉峠へ入りました。

若杉峠は、お世辞にも綺麗な路面とは言えない急峻な峠道です。過去に何度も走っているのですが、国道29号線側から進入するのはこれが初めてです。先ほどまでとはうってかわって、スピードを出しすぎない様に注意しながら、若杉峠を越えていきます。

峠も終盤に差し掛かった頃、眼下に旧い校舎の様な建物が現れました。何となくのどかな雰囲気だったので、思わずRSを路肩にとめて写真に納めてみました。

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「助手席ナビ」始動

写真撮影のためにバイクをとめたので、ここでトップケースからKTEL KT132(PHONESET150のヘッドセット)とKT113を取り出し、携帯電話と接続します。ここからは、携帯電話の「助手席ナビ」を使って餘部鉄橋まで案内してもらおうという寸法です。
 
若杉峠を下ると、県道48号線は平坦でのどかな風景を楽しみながら走れる快走路となります。車もほとんど走っていないので、RSが刻む心地よいリズムを味わいながら、ゆったりと駆け抜けて行く事ができました。
 
餘部鉄橋を目指すには、ここから国道9号線へ出る必要があるのですが、そのためには県道714号線を使うのが最短距離となります。ただしこの道は、先ほどの若杉峠以上の険しい峠が待ちかまえています。しかし、意外な事に「助手席ナビ」はそのルートではなく、そのまま県道48号線から県道6号線へ交流するルートを指示しました。ひょっとして、遠回りして八鹿方面まで走らされるのかな?と思っていたら、「助手席ナビ」は思い掛けないところで左折を指示します。そこには立派な道が横たわっており、トンネルを抜けるといとも簡単に国道9号線へ合流する事ができました。「あらら、こんな道いつの間に出来たんだろう?」と思って後でツーリングマップルを見てみると、既に2003年の関西版に県道272号線としてしっかり記載されていました。それに気づかず、私は今までずっと県道714号線を使って峠越えをしていました。なかなかやるじゃないか「助手席ナビ」。


「助手席ナビ」で餘部鉄橋まで

国道9号線は、山陰地方の物流を支える基幹道路だけあって、トラックの姿もちらほら見受けられました。ただし、上り坂には必ず登坂車線が整備されているため、車に前をおさえられる事もなく、快適なペースで走る事が出来ました。
 
加美町村岡区(旧村岡町)のあたりから、県道4号線を使って香住へ抜けるつもりだったのですが、「助手席ナビ」はそのルートを選択せず、私とRSを湯村温泉まで導き、温泉街を通り過ぎた直後の交差点で、県道47号線へ分岐する様に指示しました。
 
県道47号線から国道178号線へ合流すると、「助手席ナビ」は東へ走る様に指示します。この辺りの国道178号線は交通量も少なくて、ほとんど貸し切り道路状態でした。快適なスピードで気持ち良く走っていると、「およそ2km先、目的地周辺です・・・。」と「助手席ナビ」が餘部鉄橋が間近にせまっている事を告げてくれました。そしてしばらく走ると、右手前方に、餘部鉄橋が美しい姿を現しました。

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餘部鉄橋

十数年ぶりにみる餘部鉄橋は、掛け替え工事の影響をうける事もなく、昔とかわらぬ美しい姿で私とRSを出迎えてくれました。橋の袂まで近づいてみると 、餘部鉄橋の最後の雄姿を惜しむため、沢山の観光客が訪れてカメラ片手に橋を撮影していました。(私もそのひとりですが・・・。)
十数年前には無かった(と思うのですが)観光バスの駐車場まで整備されていました。そして、橋脚の付近では、 コンクリート製の橋を造るための足場工事が着々と進行中でした。周辺の田んぼをうろついて見ると、新聞に載っていた「逆さ餘部鉄橋」も見る事が出来ました。工事が本格化する前に訪れておいて正解でした。

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餘部鉄橋の直下にある集落を抜け、山の斜面を登っていくと、餘部鉄橋の西端にある餘部駅へたどり着きます。せっかくの機会なのでそこまで登ってみました。餘部駅のホームでは、列車に乗って橋を渡ろうとする観光客の皆さんが時間待ちをしておられました。また、駅のホームの手前の坂を少し登ると、写真撮影のための展望台があり、そこでは鉄道写真マニアの方々が、三脚を立てて列車待ちをしておられました。


私は鉄道マニアではないので、列車待ちをせずに餘部鉄橋の写真のみをおさめて山を下りたのですが、餘部鉄橋を離れる頃に列車が通る光景を目にしたときは、やはり鉄橋は列車が通ってこそ絵になるなと思い、列車待ちをせずに山を下りたことをちょっとだけ後悔しました。

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温泉は雨とともに去りぬ

本日の目的である餘部鉄橋の最後の雄姿も見る事ができたので、次なる目的である温泉を目指して走る事にします。といっても、今日のところはどこの温泉に入りたいというこだわりもなかったので、「助手席ナビ」の目的地を自宅にセットし、その案内ルートの道中で適当な立ち寄り温泉を見つけて入る事にしました。

「助手席ナビ」の指示通り、香住道路(バイパス)と但馬漁火ラインを使って豊岡市へ抜けるルートを走っていると、あろう事かフロントスクリーンに雨粒が付着しだしました。そいえば、今日は決して天気は良くなかったものの、先ほどまでは少しは青空が覗いていたのですが、今は空全体がどんよりとした雲に覆われています。ひよっとしてこのまま本降りになるのか・・・?
しばらくは、雨もひどくならずに持ちこたえていましたが、土生トンネルを越えると、路面が濡れるほどの雨が降り出しましてきました。なので、ここでそのまま走る続けるのを諦めて、すなおにカッパを着用しました。そして、この雨によって私のテンションも急降下し、温泉に入りたいという気分もどこかへ消え失せてしまいました。


出石の蕎麦をあきらめて

ただ、雨はそう長くは降り続かず、30分ほどであがりました。しかし、一旦下がったテンションはなかなか回復せず、再び温泉を目指そうとは思えませんでした。ただ、このままでは少し寂しいツーリングになりそうだったのと、少しお腹も減ってきたので、蕎麦でも食べようと思い、少しルートを外れて出石に立ち寄ってみました。

しかし、午後2時前だと言うのに、出石の街はかなり多くの観光客で賑わっており、ゆっくりと出来そうもなかったので、蕎麦を食べるのは諦めて、早々に出石の街を立ち去りました。テンションが下がっている時はこんなものですね。

その後は、養父市の「道の駅:鯉の里やぶ」で休憩と少し遅い昼飯を済ませ、和田山から播但連絡道を使って一気に姫路まで帰ってきました。

 

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あとがき

今日は、掛け替え前の餘部鉄橋の姿を見るために走ってみました。その目的は見事に達成し、餘部鉄橋の最後の雄姿と共に我が相棒のRSの姿を写真に残す事が出来ました。ただ、雨に敗れて温泉を断念せざるを得なかったのは少し残念でした。今年初の温泉は次回へ持ち越しですね。