近場を巡る歴史探訪-弐

2006年02月23日(木)

車両:BMW R1100RS

走行距離:130Km

カメラ:Canon IXY DIGITAL450


2月の仕事もある程度目途がついたので、本日は有給休暇を取得していました。前日まで降っていた雨もあがり、走りに出るのに支障はなさそうな天気だったので、RSでツーリングに出る事にしました。このところレトロな建築物を巡る旅が多かったので、今回は風光明媚な所を走りたいと思い、とりあえず西に向かって走る事にしました。


紆余曲折

今日は明確な目的地を決めているわけではなく、瀬戸内海沿いにRSを走らせて、倉敷あたりまで脚をのばせたらいいかな?という漠然としたイメージを描いているだけで、それほど走行ルートにこだわりがあるわけではありません。ただ、このところ神戸方面へのツーリングが続いていたので、今日は交通量の少ない道を気持ち良く走りたいという思いはありました。

ところが、そんな思いとは裏腹に、バイパスの終点で国道2号線に合流すると、そこはトラックばかり・・・。走りにくい事この上ありません。やはり土日と違って、一桁国道は平日の物流が半端じゃありません。即座に国道2号線から離脱しました。

その後は播磨学園都市を経由し、大型放射光施設(SPring-8)の脇をかすめ、三日月町側へ下り国道179号線へ合流しました。走りの方も快調で、国道2号線を離脱してからはほぼ単走状態が続き、気持ち良い走りを堪能出来ました。ただ、雲の切れ間からは青空が覗いてはいるものの、太陽が雲に遮られているため、通り過ぎて行く風が少し冷たく感じられます。これは長距離を走るのは少し厳しいかも・・・。

佐用町に入った頃には少し寒さを感じたので、暖をとろうと思って頭の中で適当な休憩場所を検索し、近くにある「道の駅宿場町平福ひらふく」へ立ち寄る事にしました。


因幡街道「平福宿」

「道の駅宿場町ひらふく」でホットコーヒーを飲みながら休憩をとります。寒さのためこれ以上先を目指す気にならず、このまま帰ろうかとも思いましたが、昨年のツーリング「気がつけば砂丘」でこの平福を少しだけ探訪した時に、少し物足りなさを感じていたので、この機会を利用して再び平福を探訪する事にしました。

この平福は、昔は因幡街道の宿場町として栄えたところで、町の随所にその面影を見る事が出来ます。因幡街道沿いに点在する趣のある建物は、街道と並行して流れる佐用川に沿って設けられた歩道からせり立つ石垣の上に建っており、宿場町の旺時の賑わいを想像させます。この平福宿の南端には「宮本武蔵最初の決闘の地」があり、秘かな観光スポットとなっていますが、お墓が点在している上に、もとは処刑場だったそうなので、写っちゃいけないモノが写ってしまうと怖いので、前回同様写真に納めるのは止めました。

本陣跡の東には、この地方を走るJR智頭線の平福駅があります。ローカル線の割には立派な駅で、何でも「日本の駅100選」にも選ばれているそうです。それにしても何とか100選って色々あるんですね〜。

再び因幡街道まで戻り、本陣跡から少し北へ移動すると宮本武蔵ゆかりの旧田住邸跡があり、さらにその北側にはこの平福で元禄年間から商いを続けている「たつ乃屋醤油本店」がありました。こういう宿場町や旧城下町にある老舗で買い物をするのも悪くないと思い、お店の前にバイクを停め、店内に入ってみました。

店内では醤油屋の奥さんが店番をされていました。「たつ乃屋」という屋号が気になったので、奥さんにお話を聞いてみると、やはり醤油で有名な播州龍野(現たつの市)と縁があり、龍野から移って来た職人さんがこの地で醤油造りを始めたのがきっかけなのだそうです。店内には色んな種類の醤油が並べられおり、選ぶのにちょっと迷いましたが、いちばん手頃そうな「三年醤油」を購入しました。説明書きによると、この「三年醤油」は丸大豆を主原料に、三年熟成した諸味から造られたものだそうです。何だかありがたそうな逸品ですね。

この醤油を買った事で満足したので、ここで平福宿探訪を終える事にしました。RSに跨りながらふと見上げると、山頂からこの宿場町を見守る様に、利神(りかん)城跡が静かに佇んでいました。

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上月城跡

平福宿を離れる頃には太陽も雲間から姿を現し、RSを走らせていてもあまり寒さを感じませんでした。こうなると勝手なもので、このまま家に帰るのは勿体ないと思い、国道179号線へ合流後は上月町・上郡町方面へRSを走らせました。

快適にRSを走らせて上月(こうづき)町へ入り、上月三差路を通過して国道373号線へ分岐し、上郡町方面へ南下します。しばらくすると、右手に「上月城跡」という看板が見えましたので、ちょっと立ち寄って見る事にしました。

上月城は、播磨地方の歴史を語る上では重要な城で、戦国時代に秀吉が織田家の重臣として播州討ち入りを果たした頃に、この城を巡って壮絶な争奪戦が繰り広げられました。秀吉は、当時の城主であった赤松家を討ったあと、尼子家再興を願って織田家を頼って来た尼子勝久と山中鹿之助を入城させていましたが、毛利家の猛攻にあい、援軍として駆けつけていた秀吉も信長の命により兵を引いたため、上月落城は落城し、尼子勝久は切腹、山中鹿之助は毛利家へ連行される途中に斬殺されました。そのため、尼子家滅亡の地として知られています。

上月城跡への登山口には、「上月城公園 歴史資料館」という綺麗な建物が造られていました。だだ、その資料館の駐車場は砂利が敷き詰められており、RSを停めると沈没してしまいそうだったので、登山口脇にRSを停めて上月城本丸跡を目指す事にしました。

登山口にある案内標識によると、山頂までは380mの程で、重装備の冬用バイクウェアでも問題なく登れそうなので、遊歩道脇に置いてあった杖を片手に、上月城本丸跡を目指して山を登っていきました。山道を歩く事10分、少し息は切れましたが、特に苦もなく山頂の本丸跡に辿り着きました。

本丸跡には、それを示す木製の碑と当時の合戦の様子を紹介する看板があり、小ぶりのベンチが二つ用意されていました。また、反対側には秀吉に滅ぼされた赤松家の戦死者たちを弔うお墓が並んでいました。「宮本武蔵最初の決闘の地」では写真を控えた私でしたが、ここではこれを写真に納めないと上月城本丸跡としてのイメージが掴みづらいため、お墓の前でお許しをいただき、写真に納めさせて頂きました。

その後はベンチに座って少し休憩をとる事にしました。所々に生い茂る木々のため、あまり展望は望めませんでしたが、その木々の間を駆け抜けて行く風の音、そして、その風にもてあそばれる木々の羽音のみが聞こえる静かな時間を愉しみました。

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白旗城跡

上月城跡を下山し、国道373号線を再び南下します。再び快調にRSを走らせながら上郡町へ入ると、「白旗(しらはた)城跡」という看板が現れます。この白旗城は、南北朝時代にこの地を納めた武将である赤松円心が築城したものです。新田義貞率いる六万の軍勢による五十余日の城攻めに耐えたといわれる難攻不落の山城です。

登山口近くまでRSで行ってみましたが、本丸跡まで3キロという文字を見て、本丸跡を目指すのはやめました。(看板の写真だけでも撮っておけば良かったかな・・・。)


帰り道にて

その後は、上郡町の中心地を抜け、県道5号線でたつの市へ入り、バイパスを使って姫路まで帰って来ました。たつの市で揖保川を渡る時に見えた「ヒガシマル醤油」の大きな工場が、この地に端を発して平福町で栄えた老舗醤油屋「たつ乃屋本店」との対比になっている様に思え、何となく感慨深いものがありました。

 

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オイル交換

本日のツーリング中に、総走行距離が62,000kmを越えたので、家に帰る前にオイル交換をしておこうと思い、途中でバイパスを下りてディーラーへ立ち寄りました。オイルを交換するとエンジンフィーリングが格段に気持ち良くなったため、思わず遠回りしたくなる所でしたが、ここはグッとこらえて家まで帰ってきました。


あとがき

本日は、あまりしっかりした目的地設定もなく、道路状況や気分に応じて適宜目的地を変更しながらの走りでしたが、結果として歴史探訪ツーリングの様な形になっため、タイトルを「近場を巡る歴史探訪-弐」と致しました。