近場をめぐる歴史探訪

2005年08月17日(水) 走行距離191km Canon IXY DIGITAL450


夏休みに入ったにも関わらず、全くRSを動かしていません。家庭の用事や休日出勤などがその主な理由ですが、少し空き時間ができても、暑さのため走りに出る気がしないというのが正直なところです。ただ、今日は朝から何も予定がなかったので、思い切って走りに出る事にしました。

暑いので、頑張って遠くを目指すのではなく、近場でどこか面白そうなところは無いかと「ツーリングマップル」で探していると、いつもツーリング時に通過する三日月町に、「樹齢800年国内最大級のムクノキ」という記述を発見しました。ネットで調べてみると、三日月町には三本の巨大なムクノキがあり、そのうちの一本は、歴史的にも面白いものであったため、この三日月町の巨大ムクノキを見に行く事にしました。

先日の「日本の滝100選 原不動滝を見にいく!」で看板を見つけた「阿舎利の水」もそう遠くない場所にあるため、ついでに立ち寄る事にします。


三日月町のムクノキ

午前10:00という少し遅い時間でしたが、近所のGSで燃料を満タンにし、姫路バイパスに上がるという、いつものパターンでツーリングをスタートさせました。幸い姫路バイパスでは帰省ラッシュもなく、わりあい快適に走る事が出来ました。福田ICで国道179号線へ合流し、そのまま龍野市を通過して新宮町へ入ります。県道724号線で新宮町内のわずかばかりの繁華街をパスし、再び国道179号線へ合流してから西へ進路をとります。この辺りから道路の見通しも良くなり、ツーリングらしい雰囲気を味わえます。

しばらくの間、のどかな風景を眺めながらバイクを走らせ、相坂峠(あいさかとうげ)を越えると、そこはすでに三日月町です。ツーリングマップルに載っているとおり、桜橋という信号を北に曲がり、しばらく適当にバイクを走らせていると、右手の川向こうに大きな木が見えましたので、橋を渡って近づいてみると、「下本郷のムクノキ」という看板が建っていました。先ず一本目のムクノキ発見です。しかし、看板の説明によると、推定樹齢三百年となっており、ツーリングマップルの説明と内容が異なっています。もう一枚の看板を見てみると、約五百メートル奥に、さらに大きなムクノキがあるみたいなので、そこまで行ってみる事にしました。

五百メートルほどバイクを走らせると、確かに大きなムクノキが現れましたが、どう見ても一般家庭の庭にあります。木を見るためにお邪魔するのも悪いので、塀の外から二本目のムクノキを写真に納めました。恐らくこちらが樹齢八百年のムクノキなのでしょう。

IMG_1859

「弓の木」を探して

これで、三本のムクノキのうち二本を見ましたので、最後の一本を探しにいく事にします。それはこの場所から少し離れた所にあり、「弓の木」と名付けられています。はるか昔、承久の変で後鳥羽上皇が隠岐島へ流されるとき、巨大なムクノキに弓を掛けて休憩をした事から「弓の木」という名前が付けらたとの事です。

そんな歴史的背景がある物であれば、是非とも自分の目で見てみたいと思うのが人情というもの。しかし、この「弓の木」がなかなか見つかりません。JR三日月駅から東側一帯をくまなく探し回っても、発見する事が出来ません。探しながら走り続けると、新宮町側まで戻ってきてしまったので、手がかりを求めて逢坂峠の休憩所に立ち寄りました。

逢坂峠の休憩所の案内看板からは、「弓の木」情報を得る事は出来ませんでしたが、その代わり、相坂峠についての説明が書かれた碑は、内容がとても興味深いものでした。説明文を要約すると、後鳥羽上皇が隠岐島へ流されるとき、大きなムクの木に腰掛けて相坂を眺めながら、京の逢坂に思いを馳せて「立返り越しゆく関とおもはばや都にききし逢坂の山」と詠まれたそうです。またその約百年後、元弘の乱で後醍醐天皇が隠岐島へ流される時も、この坂を越していかれたとの事です。

こんな説明文を読んでしまうと、何としても「弓の木」を見ないと気がすみません。再びバイクを走らせて、「弓の木」探しを始めました。そして、ついに橋の欄干に「弓の木」という案内標識を見つけました。橋を渡ってそちらに向かいましたが、その先は砂利道だったので、JRの踏切り横の空き地にバイクを停めて、徒歩で「弓の木」を探し回りました。

「弓の木」を求めて田園地帯を歩き回りましたが、防獣柵の向こうにそれらしき木を確認したのみで、確かに「弓の木」であるという確証を得るまでには至りませんでした。・・・残念

あまり時間を費やすわけにもいかないので、橋の上から相坂峠を望み、後鳥羽上皇時代の風景に思いをはせて見ました。

IMG_1866
IMG_1864
IMG_1868

天空の城波賀城

三日月町から南光町へ入り、県道53号線を使って千種町まで北上します。昨年ひまわり畑を訪れた時と同じルートです。千種川を眺めながら走るこの道は、車も少なくとても快適に走る事が出来ます。途中から県道72号線へ合流しますが、走りやすさは変わりません。途中で「道の駅ちくさ」に立ち寄り少し休憩をとり、千種町から国道429号線に合流し、東へ進路をとりました。

先ほどまでと違い、国道429号線は狭い道とコーナーの連続です。過去に何度も走っているので、特に苦になる様な事はありませんが、対向車とスピードの出し過ぎには要注意です。

山越えを終え、国道29号線へ合流する交差点で信号待ちをしていると、目の前の山の上に小さなお城が見えました。以前から気になっていた「波賀城」です。良い機会なので登ってみる事にしました。

山頂まで続く細いアスファルトの道を登り、駐車場にバイクを停め、あとは徒歩でお城を目指します。お城までの道程は、綺麗に遊歩道が整備されていました。お城は復元されたもので、学習資料館という看板が掲げられており、中には簡単な資料が展示されていました。

山頂のお城から見る景色は格別で、少しだけ城主気分を味わえました。

IMG_1884
IMG_1872
IMG_1876
IMG_1875

阿舎利の水

国道29号線を数百メートルだけ北上し、再び国道429号線へ合流して「阿舎利の水」を目指します。険しい山越えのあと、先日子供とのタンデムツーリングで発見した「阿舎利の水 4.2km」の案内看板のある交差点を曲がり、あとはひたすら細いアスファルトの道を突き進み、「阿舎利の水」へ辿り着きました。

トップケースの中から、持参した小型ポリタンクを取り出し、持ち帰り用の水を汲んだあとは、次々と湧き出る水で思う存分喉をうるおしました。前回のツーリング時に、「雄町の冷泉」で湧き水を飲み損ねただけに、美味しさもひとしおでした。

IMG_1888
IMG_1889

雨に降られて

「阿舎利の水」も充分堪能したので、道を引き返します。少し走るとウィンドスクリーンに水滴がつき始めました。どうやら雨が降り出した様です、適当なところで雨宿りを・・・と考えても、こんな山奥では雨宿り出来そうな所がありません。雨もだんだん勢いを増してきたころ、道ばたにポツンと倉庫の様な建物があったので、その軒下でバイク共々雨宿りをしていました。

少し待っても雨がやむ気配がないので、ツーリングレポートに度々登場する、高校時代の自転車通学用雨ガッパを着用し、再び走り出しました。

山崎町あたりまで戻ると雨もやみ、道路も完全に乾いていたのでカッパを脱ぎ、あとは国道29号線を使って帰ってきました。最後に温泉に入りたかったのですが、意外と時間が遅くなっていたのと、まだまだ怪しい雲が流れていたので、温泉はあきらめました。

 

IMG_1892

あとがき

今回のツーリングは、近場という事もあって、どの道も過去に何度と無く走った事がある道ばかりでした。しかしながら、普段のツーリング時であれば、通過点に過ぎない場所にスポットを当てる事が出来たので、なかなか満足出来るツーリングでした。普段何気なく通過している場所に、いにしえのロマンがちりばめられていたとは、驚きでした。